複雑だったこれまでの制度に変わって、シンプルに、わかりやすくなった障害者自立支援法。利用しやすくなったという声も多いですが、一方で問題点も指摘されています。ここでは、障害者自立支援法にどのような問題点があるのか解説してみたいと思います。
障害者自立支援法には、「障害程度区分」と「応益負担」が導入されました。これは、支給決定プロセスを明確にするためと安定して財源を確保するための導入で、メリットがあることも確かです。しかし、行政が「不公平感を解消するため」と言っているのとは裏腹に、利用者の間では不公平だという声が高まっているようです。
◎障害程度区分
障害者自立支援法では、障害の程度に応じて利用できるサービスが変わってきます。6段階に分かれており、利用者の心身状態の聞き取りや医師の意見などをもとに審査され決まります。
ここで何が問題かというと、介護保険の要介護認定のように身体的に介護が必要な状態でなければ判定が軽くなってしまう可能性があるという点です。たとえば、重度の知的障害で支援が必要でも元気に動き回れるなら、障害程度の判定が軽くなってしまいます。こうなると、本当に支援が必要な方が支援されなくなってしまうのです。
◎応益負担
これまでの制度では、福祉サービスを受ける費用は所得に応じた「応能負担」でした。しかし、障害者自立支援法では「応益負担」が導入され、自分が受けたサービスの費用の1割を負担しなければならなくなりました。しくみ的には健康保険と同じですね。
ここで問題なのは、負担が増えたことによりサービスを受けられない人が出てきたという点です。皆平等に1割の負担ですから、これまで自己負担がなかった重度の方も負担しなければなりません。しかし、働くこともままならないのに負担だけが増えてしまっては、当然家計を圧迫することになります。節約のため、サービスを受けたくても受けない選択をする方も増えているようです。
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